第2回 プレストレスってなんじゃらほい(その2)

さて、コンクリートの弱点は引張に弱いところだと、その1でお話ししました。
弱点を鉄で出来た細長い棒、すなわち鉄筋で補強したものが鉄筋コンクリート(Reinforced Concrete)と呼ばれる構造です。図-3に示します。

図-3 鉄筋コンクリートの概要

筋が引張部分を負担するので壊れることはありません。しかしながら、依然としてコンクリートは引張に弱いのでコンクリートの引張側(力が作用する側とは反対側)は、力に耐えきれずひび割れが発生してしまいます。ひび割れは、橋などの長持ちして欲しい重要構造物にとっては、弱点となり、使用できる期間が短くなったりする恐れがあります。
いよいよプレストレストコンクリートの登場です。コンクリートは圧縮に強いのが長所です。ところで、私には、「せっかち」という短所がありますが、短所はいつまでたっても治りません。コンクリートもしかり、引張に弱いという短所は打ち消すことができないのです。それじゃどうすれば良いか?

そう、その通りです。みなさん、大正解。(笑)

長所を伸ばしてあげれば良いのです。成功するには長所を伸ばすしかないのです。
どこかの予備校の先生みたいですが、まさに、人間と一緒ですよね。
コンクリートの弱点である引張が発生する側を、圧縮にしてあげれば良いのです!?
ん???どうやって。。。

みなさん、想像してみてください。ゴムを両側から引っ張ります。
すると、ビヨーンと伸びますよね。そこで、手を離すと・・・。ゴムは元に戻ろうと縮んでしまいます。
そう、縮む≒圧縮になるわけです。どうですか?理解していただけたでしょうか?
もし、分からなければ直接お電話で説明しますので、連絡をお待ちしております。ちょっと長話になるかもしれませんが。さらに女性には特典を・・・、スミマセン。ちょっと妄想が過ぎたようです。(笑)
想像ではゴムを使用しましたが、実際の橋梁では、大きなトラックやバス、乗用車などの重量物を支えなければなりません。ゴムではさすがに強度が足りないので、プレストレストコンクリート構造では、PCケーブルと呼ばれる鉄筋の約4倍の強度があり、伸びの大きい材料を使用します。図-4にプレストレスコンクリートの概要を示します。

図-4 プレストレストコンクリートの概要

みなさん、PCのこと、お分かりいただけましたか?これで、あなたも100人中1人の物知りになれたはずです。もし、分からなければお気軽にお電話ください。くどいですか?(笑)
次回、プレストレスってなんじゃらほい(その3)「コンクリートは庶民の味方」に続きます。お楽しみに。

出典:(一社)プレストレストコンクリート建設業協会

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