どうしてスギだらけ?~花粉症に悩むみなさまへ

花粉症に悩んでいる方が多いと思います。と言う私もそうです。花粉症にはいろいろな要因が複雑に絡み合っているそうですが、最大の犯人はスギ花粉とされています。なので、春になるとスギは日本中で目の敵にされます。でも考えてみると、何で日本中スギが多いのでしょうね。

それは、高度成長期に人工林に好んでスギを植えたからです。すでに生えている木を伐ってまでスギを植えまくりました。これを拡大造林と言いますが、その木たちが今大きく育って、花粉を飛ばしているわけです。すると、真犯人はスギを日本中に植えた人たちなのではないでしょうか。なんて悪く言わないでくださいね。当時の人たちにはスギ花粉症なんて考えもしなかったのでしょうから。それに、当時は森林が荒れていた時期です。そんな山にコツコツと苗木を植えていった人たちは、ある意味スーパーヒーローです。

それでは、なぜスギを植えることにしたのでしょうか。それは、スギが用材としての性能が十分であることはもちろんのこと、土や地形を選ばずに早く育つためです。ただし凍害に弱いため、北の方ではスギではなくカラマツが多かったりします。

もしみなさんが畑に作物を植えるなら「よく育ち」「早く育ち」「失敗しないもの」を植えたいですよね。スギはそういう意味で優れていたわけです。収穫まで長い年月がかかるわけですからやり直しも効きません。失敗したくないのはなおのことです。

最近では、花粉が飛ばない品種も開発されています。ただ、それに植え替えるにしても、とりあえずは伐る必要があります。そのコストを誰が払いますか。日本の木材をどんどん使って、憎き花粉症を撲滅しましょう。

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