第3回「橋守活動」ってニャンニャンだ?

 これまで「しゅうニャン橋守隊」・「橋守」を紹介してきました。今回は自分達の特徴について考えてみました。
「橋守」が昔からあることは前回紹介した通りで、今現在も全国各地に橋守を冠する団体や活動はたくさんあり、どの団体の活動もそれぞれ特色があります。
そんな中、自分たちの特徴は、2つあると思っています。

(1)「産・官・学・民の“好き者”の集まり」
しゅうニャン橋守隊は、「産・官・学・民」が各々の立場で協定締結等して取り組むのではなく、立場の枠を越えて集まる「場所」と位置付けています。

市役所の土木技術職員が発起人となって始めた本活動は、土木系以外の職員や県職員にも拡がり、民間からは建設コンサルタント会社や建設会社・専門工事会社等の技術者が参加しています。学からは地場の高専の先生や生徒が参加し、次回は工業高校からも参加する予定です。そこに各々の家族や友人・知人が参加し、これまでの参加者は延べ400人を超えており、参加時の年齢を確認すると、1歳~69歳までが参加していました。老若男女、誰もが同じフィールドで活躍できる活動となっています。

(2)「自由・気ままな強制感の無い活動」
活動時は「〇〇の所属から〇人参加してください!」といった動員はかけません。活動への参加者募集は、共感してくれた方や参加してくれた方を対象にメールで行いますが、メールを受け取った人は、参加する場合はメールを返信し、不参加の場合はメールをスルーしてもらいます。回答の無い方に「何故参加しないんだ!」とフォローすることもありません。そんな案内でも、毎回数十人規模で集まる活動となっていることは、共感や楽しみをもって参加してくれているからではないでしょうか。

お固く言えば、「社会資本の維持管理」。ニャンでたくさんの人が集まってくれるのか?企画するメンバーで自分達なりに考えてみました。

これは、「橋を清掃することは良いことなのでボランティア清掃しましょう!」と呼びかけるわけではなく、「橋守体験しませんか?」と週末の家族向け体験型アクティビティとして呼びかけていることがポイントの1つだと思っています。活動拠点であるしゅうニャン市には、ディ〇ニーのような夢の国やU〇Jがあるわけでもありません。子育て世代は子供向けの体験イベントに飢えています。また、活動を通じて自然と物を大切にする心や世代を越えた人との触れ合いがあり、地域貢献や地域交流の機会にもつながることが、参加の動機付けになっていると思います。

また、橋守活動にプラスした活動も好評で、土木の魅力やインフラメンテナンスの重要性を伝える座学や経費をかけない手作りイベントを加えることで、一見、ボランティアっぽい活動を「楽しみながら」取り組むことができています。事実、座学で排水装置の清掃がきめ細やかな予防保全対策として重要だと学んだ子ども達は、現場に着くなり、自ら宝探しの様に土砂に埋もれた排水装置を探しだし、清掃してくれます。

私たちは、このような活動を通じて、インフラを延命化する効果だけでなく、日ごろインフラを意識しない層への働きかけで、メンテナンスの重要性を啓発しながら次世代の建設担い手の裾野拡大まで企んでいます♪
今回は橋守活動の具体例まで踏み込めなかったので、次回こそは、事例紹介できればと思います。

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